こんにちは!
「あなたの毎日が、輝く食事」のミチコです。
アレルギー、自己免疫疾患、消化器トラブル、心の病気、肥満
といった21世紀病。
花粉症で目をくしゃみをしながら目を真っ赤にしている同僚、
一日数回インシュリン注射を自分で打っている上司、
自閉症でしょっちゅう大声を上げて身体を揺らしている子供、
アトピー性皮膚炎を持つ母親、
ダイエットのため美容クリニックに通う友人
これらの風景はあまりに常態化していて、
2世代前にはほとんどなかった新しい病気だということに
気づかない人が多くなっています。
これらの原因を遺伝子に求める人もいます。
確かに、病気の中には、
遺伝子変異との因果関係がはっきりしているものもあります。
例えば、BRCA1とBRC2の遺伝子にミススペルがあると、
その女性が生涯で乳がんを発症する確率は80%に跳ね上がります。
しかし現代病の増加の原因が
すべて遺伝子にあるはずはありません。
肥満になりやすい遺伝子があったとしても、
それがたった一世紀で集団全体に広まることは
ありえないからです。
ではこういった症状に関連しているのは、なんでしょうか。
それは、アレルギーと自己免疫疾患に関係している免疫系と、
消化器障害です。
過敏性腸症候群や炎症性腸症候群の症状は
腸の機能不全ですし、
自閉症の患者は慢性的な下痢に悩まされていたり、
うつ病と過敏性腸症候群は連動して起こります。
肥満も腸内を通過する食べ物が原因です。
自己免疫疾患に関連する免疫細胞が
体内で一番多く集まっている場所は腸で、
免疫系組織の60%は腸にあります。
現代病の流行国の特徴を一言でいうなら、
「豊か」ということです。
ドイツで面白い例があります。
40年前はドイツは東西に分かれていましたが、
隣同士で気候も人口も人口に占める人種の構成比も
同じでした。
西ドイツは欧米各国の経済成長とともに豊かになりましたが、
東ドイツでは貧しいまま。
豊かな西ドイツの子供は、
そうでない東ドイツの子供に比べ、
アレルギー患者が2倍、花粉症患者が3倍も多かったのです、
アメリカでは以前から、
貧しい家庭よりも裕福な家庭に
食物アレルギーや喘息の子供が多く、
ドイツでは、両親の学歴や職業などから
「恵まれている」とされる家庭の子供は、
そうでない子供に比べてアトピー性皮膚炎になりやすい。
北アイルランドの貧困家庭に
一型糖尿病を発症する子供はほとんどおらず、
カナダでは多くの場合炎症性腸疾患は
高所得者層と相関関係があります。
豊かさと21世紀病の相関関係はあまりに顕著なため、
国ごとのGDPを見るだけで、
どの国で21世紀病の有病率が高いか予測できるほどです。
本日もお読みいただきありがとうございました。