こんにちは!
「あなたの毎日が、輝く食事」のミチコです。
ダイエットにまつわる神話の中でも、
最も危険なのが、
食べものへの反応は誰でも同じだと考えてしまうことです。
私たちは、ある食事をしたとき、
あるいは何らかのダイエット法をためしたときに、
自分たちの体が実験用のラットのように
誰でも同じ反応を見せると考えがちですが、
実際にはそんなことはありません。
私たちの体は誰一人として同じではありません。
体重のことを心配する際に、
摂取カロリーと消費カロリーのバランスにだけ
こだわっても意味がないですし、
混乱の原因にもなりかねません。
食べものや環境が同じでも、
食べものへの反応は人それぞれです。
ある実験があります。
やせ型の学生に、1日3600キロカロリーという
過剰なカロリー摂取を100日間続けてもらいました。
食事の内容も運動習慣も同じだったのに、
三か月間で増えた体重には3倍の開きがありました。
ある人は4キロ、他の人は13キロ増えたのです。
食べもの、運動、環境などあらゆるものに対して、
私たちの体は全く異なる反応を示し、
それが脂肪の蓄積量、体重の増加量、さらには
食べものの好みなどに影響を及ぼします。
こうした反応の違いは、
遺伝子や、腸に住む細菌の作用も受けています。
一方で、議論の余地のない事実も存在しています。
それは、砂糖や加工食品の多い食生活は
腸内細菌に悪く、
ひいては私たちの健康にも悪影響を及ぼすことです。
そして反対に、
野菜や果物が多い食生活は腸内細菌に良く、
健康にもプラスになるということです。
「本当の食べ物を、植物を中心に、ほどよい量だけ食べる」
「おばあちゃんが食べ物だと思わないものは食べない」
といったのは、
「雑食動物のジレンマ」の著者、マイケル・ポーランです。
私たちの体に住む細菌の多様性は、ここ数十年で着実に
減少してきています。
これは間違いなく良くない状況で、
アレルギーや自己免疫疾患、肥満、糖尿病の急増の
主な原因になっていることが解明されてきました。
食事の多様性が高いほど、腸内細菌の多様性も高まり、
どの年代であっても健康に好影響を与えるのは、
明らかです。
生態系も多様性が存続のカギであるように、
腸内細菌も多様性を失ってはいけません。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
次回に続きます。