こんにちは!
「あなたの毎日が、輝く食事」のミチコです。
医学では以前として、
消化器系と脳とをほぼ独立した組織だと
見なしていますが、
現在では、これらが密接に関連していることが分かってきました。
最近の研究によれば、
腸は、そこに宿る微生物との密接な相互作用を通じて、
基本的な情動、痛覚感受性、社会的な振る舞いに影響を及ぼし、
意思決定さえ導くことが分かってきたのです。
私たちが自分の人生を左右する判断を下す際には、
腸と脳の複雑なコミュニケーションが関与するのです。
腸は、他のいかなる組織も凌駕し、
脳にさえ匹敵する能力を持ちます。
専門用語では腸管神経系(ENS)と呼ばれる独自の神経系を備え、
「第二の脳」と呼ばれることもあります。
この第二の脳は、脊髄にも匹敵する5000万から一億の神経細胞で構成されています。
腸内の免疫細胞は、免疫系における最大の構成要素を成します。
つまり、腸壁には血中を循環しているものや、
脊髄に含まれるもの以上の免疫細胞が存在します。
なぜかというと、腸は食物に含まれる病原菌を含めた無数の細菌に常時さらされており、
汚染された飲食物を摂取したときに
消化器系に侵入してくる危険な細菌を特定し、破壊してくれるからなのです。
また、腸壁は、無数の内分泌細胞で詰まっています。
内分泌細胞とは、必要な時に血流に放出される20種類ほとのホルモンを含む特殊な細胞で、
腸壁の内分泌細胞をすべて一つにまとめると、
生殖腺、甲状腺、脳下垂体、副腎など、
それ以外の内分泌系組織を合わせたものよりも大きくなるほどです。
体内のセロトニンの95%は、腸に存在しています。
セロトニンは、腸脳相関で非常に重要な役割を果たすシグナル分子で、
消化器系内で食物を動かす連携した収縮などの腸機能ばかりではなく、
睡眠、食欲、痛覚感受性、気分、全般的な健康に関しても必須の役割を担います。
腸は脳と、神経の太いケーブルによって両方向に、
また血流による連結経路を介して結合しています。
腸で生成されたホルモンや炎症性のシグナル分子は脳に伝達され、
また脳で生成されたホルモンは、
平滑筋、神経、免疫細胞などの腸内のさまざまな細胞に送られてその機能を変えます。
脳に達する腸からのシグナルの多くは、
満腹感、吐き気、不快感、満足感などを喚起する
「内臓刺激」を生むばかりでなく、
腸に向けられた脳の応答を引き起こし、
それが「内臓反応」を引き起こします。
「内臓感覚」は脳の巨大なデータベースに蓄えられ、
何等かの判断を下す際に参照されます。
そしてそれは「何を食べるか」「何を飲むか」のみならず
「どんな人と付き合うか」あるいは
「仕事で、リーダーとして、陪審員として、
いかなる判断を下すか」をも左右しうるのです。
内臓感覚と内臓反応という腸と脳の結びつきは、
健康の維持、情緒の喚起、直感的判断に不可欠な、
脳腸双方向ネットワークともいえるでしょう。
つまりは、腸内環境を整えることで、
心の状態、判断力、コンディションも整えることができる、
ということなのです。
今日もお読みいただいて、ありがとうございました。